2014年7月28日月曜日

ガン(象撃ち銃)、ライノチェーサー(サイ追跡車)ともいう、ビッグウェイブボードの話。

 台風シーズンですね。ビッグウェイブです。ビッグウェイブ用のボード持ってますか?まあ日本なら普段乗ってるボードで大丈夫ですけど、場所によってはガンと呼ばれるボードでチャージする波があることはある。
 まあ一応シーズンなのでビール飲むときの話のネタとして、、、、。

reference: Surfer mag May2014 
in harm's way by Brad Merekian



・それはパラシュートを作るということ

 グレッグ・ロングなど多くのビッグウェイバーから信頼されているシェーパー、クリス・クリステンセン曰く、ガンデザインを構築するうえで最も影響を受けるものは、波そのもの。「ビッグウェイブスポットで予期せぬことが起きたとき、エクイップメントがそれに対応できるかどうかなんだ」とクリステンセン。「なにが起きようとも受け入れるしかない、つまりこれは自分のパラシュートを作っていることと同じなんだよ。機能しなければ終わりなんだ」

<ツーことでガンといえども、いやガンだからこそ命を託すモノとして機能しなければならない、そのためには波からフィードバックしたデータを基にデザインを構築する。というあたり前の大前提が存在する。つまりデザイナーの独りよがりの自己満足では機能するガンボードはあり得ないツーことです。で、世界中にその名を知らしめるビッグウェイブポイントにどうボードを適合させるかという若きマスターシェイパーの構想が下記です。(以上訳者の補足)>


マーベリクス

 北カリフォルニアで最も恐れられる波。クリステンセンによればここでの典型的なボードのサイズは9’8”x20 1/4x3 1/3。トドスサントスでも同じサイズが用いられるが、ノーズとテイルロッカーが少し異なるという。マーベリクスのボウルセクションに
対応させるためだ。クアッドが支持されているが、風が強くなりフェイスが荒れたときにはスラスターのほうが安定しているという。


ワイメアベイ

 オアフ島のあまりにも有名なポイント。ここでは速いノースウェストのスウェルに対応するためにパドルスピードのあるボードが必要とされる。厚くノーズロッカーを抑え気味にしたボードで波をいち早くキャッチするというのがセオリーという。

ジョーズ

 クリステンセンは通常のガンよりもさらに長く厚いボードをこの波のためにシェープする。最小でも10’6”x21”x4”というサイズ。ここでのトップサーファーたちは、長く大きなボタムターンを描かずに、可能な限りディープなポシションから角度をつけてバレルを狙っている。そのためにクアッドフィンがスタンダードとなっている。ストレートなラインでスピードを得ようとしたらクアッドに勝るものは無い。

コルテツバンク

 外洋にあるポイント、コルテツバンクはコンデションによってその気性にかなりのムラがあるという。ここで使用されるボードのサイズは10’6”から11’6”で、巾や厚みはジョーズ用のボードに近いという。ボードのサイズが大きくなるに従って、サーファーにはよりターンの技術が要求される。ここで重要なのは描くラインを賢く選択するということ、スタックすれば地獄が待っているのは必至。

2014年7月21日月曜日

サーフィンオタク。トラックスマガジンが総括したJ−ベイオープン。

from Tracks

reference and a summary of "10 thngs we learnt at the J-bay open." by Pat O’Shea

J-ベイオープンで感じた10のこと。
(以下要約文です)

今シーズン最高のサーフィンを見ることができたASPイベント、J-ベイオープン。

1.J-ベイにASPが戻ってきた。

 世界最高のサーファーたちが彼らのテクニックをすべて駆使して戦うことができる場所がここジェフリーズベイのスーパーチューブス。ここでの開催に元世界チャンピオンのマーティンポッターもイベント開催を祝福するコメントを寄せるほどであった。


2.新しいニューススクーラーたちの活躍。

 時代は変りつつあるのか、ブラジリアン達の活躍を見るとジョンジョンやコロヘよりも先に彼らの時代がやってきそうにも感じられるが、でも結局はミックとパーコという結果に落ち着いた。これは始まりでもなくまた終わりというわけでもない、このJーベイの波はだれが王座に着いているかを明確にする場所でもあったのだ。


3.世界タイトルのゆくえが面白くなった。

 ケリー、ナット、ボーレスがR3で敗退しメディナの世界タイトルがぐっと接近したかに見えたが、しかし結果はそうならなかった。すでに2勝しているのはメディナ、ファニング、ボーレス。まだ勝利はないものの総合2位がパーコ。タジは常に上位に食い込み総合5位。ジョディはちょっと出遅れて12位、J-ベイは彼にとって大きなチャンスだったけれどね。さてパイプまでにどう順位が入れ替わっているかな?


4.ケリーはどうなんだろう、もうダメなのか?

 答えからいえば「NO」。だって今回は決勝トーナメントに残れなかった唯一の試合だからだ。ウィルコとの対戦で調子は悪かったが、ファーストラウンドでは素晴らしかった。彼は冷静に自己分析をしてると思うよ。

5.バックハンドでもいけるでしょ!

 今回の試合は、素晴らしいバックハンドサーフィンが見られた。オーエン、ウィルコ、パタッチア、メディナ、CJなどなど。だからJーベイみたいなレフトハンダーをコンテストに加えてもいいんじゃないかと思う。ファニングがバックサイドで切り裂くところを見たい人は多いはず。



6.ジェレミー・フローレスに課せられた制裁。

 ジェレミーの採点には疑問の余地は残る。しかしかといってジャッジタワーに駆け上って、テンション上げて暴言を吐くのはちょっと別の話。6000ドルの罰金とチョプーとUSオープンでの出場停止という制裁がASPから課せられた。クオリファイの危機が迫っていたジェレミーにとってはかなり痛い出来事となった。


7.ジャッジとはつまりジャッジだということ。

 ウィルコがパーコと戦ったときの9.77について論争があった。あんな風に波のフォームにボードを当てられる奴は他にいない。J-ベイで10が欲しかったらバレルをメイクするしかないの?そんなルールないだろう?良いスコアが出過ぎてしまった結果、ファイナルの日には総体的にジャッジの採点は低くなった。大きな問題であったのはジャッジの採点に遅延が起きたことであった。そのために選手は状況が把握できないままで戦わなければならず、そこそこの得点を稼げるミッドサイズの波を見過ごしてしまったのだった。

8.不満だらけのラウンド4

 ジョディがCJ負けたときの波はひどかった。ハイタイドのスーパーチューブでアベレージとはいうものの、ジャッジがラウンド4を早く消化させようとしか考えていなかったのはバレバレだった。

9.サーフボードの進化
 
 スーパーチューブの波の素晴らしさは波が大きくなってもスタンダードなショートボードでサーフ可能だってことだ。土曜日はマックスとは言わないまでも1-2インチ長いボードにしようかというコンデションだった。それにしても20年前にはここで5’11”のボードでサーフするなんて考えれられなかったよね。ベストスコアを叩き出そうと思ったら6’6”じゃあ長過ぎる時代だってことだね。(この章の訳はちょっとよくわらにゃい、たぶんこんなこと言ってると思います)

10.やっぱりトムは凄かった。

 あのカレンの10点はどうだろうって?そんなことどうでもいいだろう。とにかくあの興奮は値するね。あの日のスーパーチューブで、カレンのあのカーブを見るってことはオールディーズだけじゃなくてヤングガンたちにとっても大いにヒントになったはず。
さてあなたのトムの評価は?

2014年7月2日水曜日

ロブのシングル熱は冷めやらず、スタブって呼ぶんだなノーズの丸いミニボードを。。。

 SurferMagのサイトでロブ・マチャドとあのビスケットの誕生ストーリーが紹介されました。そもそもはPCマシンでオペレーターが間違って入力、6'1"を5'1"としてしまった。その結果、ズングリな、とうじのサーファーの感覚だとちょっと変なボードがシェープされた。とうぜんそれは廃棄寸前だったのだけど、それをトム・カレンとロブが発見して面白そうだと感じたらしい。

 その結果、ロブはこのボードに病み付きになってしまい、CAならどの波でも対応できるオールラウンドボードを誕生させた。その製品名ビスケットはチャンネルアイランド社のベストセラーモデルとなりました。チャンチャン!
 ロブのシングルフィンに対する熱の入れようはハンパじゃないすね〜、センシティブなサーフィンセンスを持ったロブがシングルフィンのファンになるって、ジョエルのシングルフィン信奉とどこか共通点があるのかなと思う。
 でもロブ以前に、すでにこのスタブの良さを理解していたシェーパーは多く存在したと記事では指摘していますね。デーブ・パーメンターなんかもスタブ・ベクターというボードを発表しましたが、あまり評価されませんでした。このモデルはパタゴニアでも一時発売したんですよ。
 まあとにかくロブのシングル熱は冷めやらず。以前このブログでもロブのシングルに関するインタビューをトピックにしました。
興味のある方は下記をクリック願います。

http://y-leefilms.blogspot.jp/2013/12/blog-post.html