2015年7月23日木曜日

映画factory life 裏話 その一

 僕がサーフムービーをつまらないと感じるようになったのはいつの頃だろうか。
たぶんテイラー・スチールが登場したりケリーやロブのようなニュースクーラーたちが注目されてきたころくらいじゃないかと思う。人気投票のサーファーポールでもトム・カレンがその王座をケリー・スレーターに譲り「キングが死んだ」とサーファー誌が騒ぎ立てた。
 たぶんその頃からサーフムービーをあまり見なくなってきたんだと思う。年齢を重ねてサーフィンを客観的に見られるようになってきた頃でもある。サーフヒーローはトム・カレンまでで、前述のニュースクーラーたちはサーフィンの次世代という意識しか感じられないのが僕の偽らざる本音だ。だからケリーの大活躍もちょっと引き気味で見てしまい興奮することはない。そのころからグッドウェーブをぐうぜん発見してもたいせつな予定をキャンセルしなくなってきた。
サーフィンに対する情熱がこのまま冷めていくのかと思ったが、そうではなかった。いまでもサーフィンのことは毎日考えているし。新しい発見がパドルアウトするたびにある、仕事としているサーファーズジャーナルの翻訳も毎号どんな内容かと心を躍らせている。だからたぶんサーフムービーがつまらなく感じるのは情熱を失ったのではなく、その内容に問題があるのではと思うようになってきた。それで再びサーフムービーを観るようになった。なぜつまらないのか、というスタンスで映画を観るようになったのだ。
そんなとき、蛸操氏がFB(フェースブック)に、数年前に閉業したクラークフォーム社のブランクスをアップした。「シェープするなら記念に写真撮りましょうか」ともちかけたら「マシンで削るかも」マシンで削るならそれはそれで面白いなと思った。蛸操がマシンを操作しているシーンなんて貴重だ。ところがしばらくして「久しぶりにハンドでガン削ってみようかと思う」そうメールしてきた。それならば映像で残したほうが良いかもしれないと直感した。


つづく







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